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壷田 高坏 7

窯の中の酸素を奪い、高い温度・熱量を与えて焼き〆る、炭化焼き〆の技法で焼いています。

白磁にガラスを混ぜてブレンドした土はゆるゆるで、かたちが崩れやすくて苦難したそうです。このシリーズに海月(くらげ)白磁なんて名前が付いたのは、ふにゃふにゃでかたちが捉えづらいから。土が気持ちよくかたちを留める点を探りながら制作するわけですが、高付はペチャンコになるものが多くありました。

炭化で焼くと面白い表情が付くため、ペチャンコ高付もアリと言えばアリなのですが、それが狙いではありません。ただただ人間が自然物と折り合いを付けながら、戯れた記録がここにあります。大壷やバスケットという立体もあるのですが、ほとんどは器というかたちで、ごく普通の日常に顔をあらわすのです。


炭化焼き〆については<こちら>をご参照ください。



約 φ110mm(口径),φ80mm(底)x H50mm
海月白磁
炭化焼き〆


宮崎県高千穂で作陶する壷田和宏・亜矢さんの作品です。

土や釉薬の組み合わせ、それに即した即興性の高いかたちづくり、窯内で起こる化学変化。実は息をしているんじゃないかと思うほど、ちょっと生々しい。やはりナマ、今を生きるものは良いです。意中外のものが出来上がることもあるけれど、いずれにしても窯出しは農作物の収穫のようでもある。作品には、そんなハラハラ、ドキドキ、ワクワクが詰まってます。



略歴)
壷田和宏 亜矢 / Kazuhiro , Aya TSUBOTA
1972年
和宏 三重県伊賀市に生まれる
亜矢 愛知県安城市に生まれる

1995年
愛知県芸術大学陶磁器専攻科卒
愛知県長久手市に登窯を築窯

2000年
三重県伊賀市融栗谷に穴窯築窯

2009年
宮崎県高千穂五ヶ所に登窯築窯

2011年
同地に穴窯を築窯