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壷田 鉢(鋳込)2

窯の中の酸素を奪い、高い温度・熱量を与えて焼き〆る、炭化焼き〆の技法で焼いています。

むしろ、炭化でしか上手く焼けないという 黒原(くろばる)原土は、 白粉(おしろい)のようにキメ細かい土で、自宅の近くで採掘し、粘土にしている。他の土とは混ぜずに原土のまま焼くと、見た目とは真逆の印象的なグレー色になり、温度によってはベージュ・ピンクのグラデーションが付くこともある。この土は緩くて崩れ易く、大きく立ち上げるのが難しい。シンプルなプレートや高台の形状は、これが限界がゆえのかたちだそう。

また、この鋳込の鉢は粘土を身の回りにある固形物に粘土を流し込んでできたかたちであり、それゆえに縁は切りっぱなし。窯の中で自然と動いたため轆轤のような躍動感が出ています。大きさや存在感の割には軽く、ただし石のように硬く焼いているため金属のようでもあります。ボウルのかたちをしていますが、大きなものをなんでも受け止めてくれる、バスケットのようでもあります。



炭化焼き〆については<こちら>をご参照ください。



W244mm x D223mm x H55~65mm

黒原原土
炭化焼き〆


宮崎県高千穂で作陶する壷田和宏・亜矢さんの作品です。

土や釉薬の組み合わせ、それに即した即興性の高いかたちづくり、窯内で起こる化学変化。実は息をしているんじゃないかと思うほど、ちょっと生々しい。やはりナマ、今を生きるものは良いです。意中外のものが出来上がることもあるけれど、いずれにしても窯出しは農作物の収穫のようでもある。作品には、そんなハラハラ、ドキドキ、ワクワクが詰まってます。



略歴)
壷田和宏 亜矢 / Kazuhiro , Aya TSUBOTA
1972年
和宏 三重県伊賀市に生まれる
亜矢 愛知県安城市に生まれる

1995年
愛知県芸術大学陶磁器専攻科卒
愛知県長久手市に登窯を築窯

2000年
三重県伊賀市融栗谷に穴窯築窯

2009年
宮崎県高千穂五ヶ所に登窯築窯

2011年
同地に穴窯を築窯