CANASA "雲"

実はCANASAさんを知ったのは遡ること2012年頃。陶磁器の勉強をしながら、ある契機があり樹脂で作品を作っていると聞いた。不思議な二本柱だなあ…と興味を持ったものの、当時の作品がピアス中心であった為に見送ることにした。色やかたちは綺麗だけれど、その頃から自分がほとんどアクセサリーを身に付けなくなったことが大きな理由だった。その後も時どきSNSを拝見していたところ、アクセサリーでは無く、塑像の投稿を発見。10年ぶりにコンタクトを取ると、樹脂を辞めて今は陶器を頑張っているとの返答ではあったが、改めて見たCANASA製の焼きものはかつての樹脂作品の名残があった。


ひとり製陶所のようなイメージで器を製作されているCANASAさんだが、手あとの残る轆轤が特徴的なマグカップや手捻りの器、花器から造形の魅力に注目した。器をつくる合間に無性に作りたくなったという可塑性を備えた土のかたちは、かつて製作していた過去の樹脂作品を意識したとのこと。過去/現在の作品に流れる共通性を考えながら、少しずつ塑造した作品を届けてもらうことにした。



50mm x 60mm x H50mm
陶器