月刊 秋野ちひろ
4月

Monthy Chihiro AKINO
April
「Pansy」


はなことばは「揺るがない魂」
庭に植えたら　
いくつも花が咲いて
いつまでも楽しい。
むらさき
オレンジ
ピンク
色とひかりがまざって庭が輝く
初夏の始まり。




ー　秋野ちひろ


約W405mm x D370mm x H340mm
真鍮

* 色止めをしておりますが
真鍮の特性上、少しずつ光沢が落ち着いてきます。


略歴）
秋野ちひろ
1979年生まれ
2002年武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科金工専攻卒業
真鍮を用いてオブジェを中心に制作しています。


ー.ー.ー.ー.ー.ー.ー.ー.ー.ー.ー.ー.


「吊り下げに興味ありませんか？」
「吊り下げってなんですか？」
という会話から始まったこの連載。
ひと月に一作品、秋野ちひろの現在的吊り下げが送られてきます。
叩いたり、焼いたり、矢擦ったり、磨いたりして
線をかたちにしています。


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4月

暑くも寒くもない生温い日が続く卯の花月。
それは源泉38度の温泉みたいな、ちょうど良い湯加減と浮遊感。

路傍の緑や花の色かたちが増えて、ふわふわ踊っているみたいだ。
丸めた背中を伸ばして少しずつ体が柔らかくなった頃、容赦ない花粉攻撃。
"咳をしても一人"なんだけど、
花びらはこっちに向かってハートの顔をしてくる。